レディース用空調服の選び方や取り扱い時の注意点

外気の熱を遮断できる空調服は過酷な環境に適した作業服として普及しています。様々なメーカーが個性的なデザインの空調服を販売している中、女性の体つきに合わせたレディースサイズの製品も多く出回っていますが、選び方を誤ると気持ち良く着こなすことができません。

自分の体に最適な空調服の選び方や扱う際の注意点について詳しく学びましょう。

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空気の層を形成できるサイズを選ぶのが基本

空調服は付属のファンで衣服の内部に風を送り、空気の層を形成させる作業服です。空気の層による遮熱性を活かし、外気の温度に影響されにくい状態を保つことができます。熱中症を引き起こす体温の急激な上昇を防ぐ効果が高く評価され、高温や直射日光が当たる場所での最適な作業服として認知されています。

用途の性質上、空気の層を保つ必要があるのでサイズはある程度の余裕が必要です。特に普段着の上から重ね着する場合、体にぴったりなサイズでは空気の層が形成されず、却って暑くなってしまうおそれがあります。空調服を購入する際は必ず試着を行い、空気の層が損なわれない程度の余裕が保てるサイズを選ぶことを忘れてはいけません。

また、同じサイズ表記でもメーカーや製品によって実寸が異なるケースも少なくありません。特に腕や腰の部分はデザインの違いで着心地が大きく変わることから、試着をせずに見た目だけで選んでしまうのは決して良い方法とは言えません。

通販で空調服を購入する際はサイズとデザインの関係について特に注意する必要があります。購入者の評価をよく確認したうえで慎重に判断するのが実用性の高い空調服を選ぶための必須条件と言えるでしょう。

レディース用の空調服は胸や腰のデザインに注意する

空調服は衣服の中に空気の層を作る性質上、どうしても大きめのサイズが必要と言えます。女性向けのレディース用空調服は特に胸と腰の部分を注意しなければ、着用した際に遮熱性が保てなくなることがあります。女性は乳房があるので胸の部分は男性よりも余裕を持たせなければいけません。

腰についても同様であり、骨盤の広がり方とおしりの脂肪の付き方が男性とは異なります。そのため、メンズ用空調服を女性が着ると大きめのサイズでも胸と腰が圧迫されてしまうケースが少なくありません。

空気の層が均一に保たれていないと遮熱性が損なわれるので、表記サイズが大きくても女性がメンズ用の空調服を着るのは避けるのが無難と言えます。同じ空調服でもメンズ用とレディース用は作りが異なります。初期の空調服は性別ごとの衣服の違いが考慮されていなかったことから、女性が着用してもあまり涼しく感じられないのが普通でした。

女性の衣類ならではの特徴的なデザインを取り入れたレディース用空調服が作られたことで、ようやく女性も遮熱性が高い空調服を着こなすことができるようになったと言えます。

空調機器の扱い方は性別を問わない

性別による空調服の違いは体つきに合わせたデザインの部分であり、外気の熱を遮る実用性の点においては同一です。

そのため、ファンをはじめとする空調機器の扱い方は男女問わず注意する必要があります。作業服の一種である空調服を着る仕事場は空気が汚れているなど過酷な環境であることが多いので、衣服の生地と同様に空調機器も頑丈に作られています。

しかし、極端な衝撃や水濡れによって故障するおそれがあるのも事実なので、空調服を着て作業に臨む際は空調機器の取り扱いに十分注意しなければいけません。空調機器が破損すると空気の層が形成されず、遮熱性を持たせることができません。

空調服は高い気密性を持つ生地で作られているので、空調機器が動かないと体温が衣服の中に籠ってしまいます。空調機器の状態を良好に保つためにはこまめなメンテナンスが欠かせません。汚れの付着を放置するとそこから状態が悪くなり、遂には故障することもあります。

空調服は着用の度に空調機器を掃除して綺麗に保つのが長く愛用する秘訣と言えます。しかし、あくまでも自分で簡単に着脱できる部分の掃除に限ることを忘れてはいけません。空調機器は乾電池や専用のバッテリーから電気を取っている電子機器でもあります。

安易な分解は故障や感電のおそれがあるので絶対に行ってはいけません。また、使用時に異音が発生したり焦げ臭く感じた場合はすぐに使用を中止して空調機器を外します。そのまま使い続けると漏電による感電や火傷などのトラブルに見舞われる可能性があるためです。

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空調服の洗濯は家庭でも可能だが注意点もある

気密性の高い生地で作られている空調服ですが、静電気を逃がすなど特殊な加工が施されている物でなければ家庭用の洗濯機で洗うことができます。他の衣類と同様に決められた量の洗剤だけで十分に汚れを洗い流すことが可能ですが、油脂や薬品などの汚れは残ってしまうこともあるので注意が必要です。

作業服用の強力な洗剤を使う方法もありますが、製品によっては生地を傷めてしまう成分が含まれている物があります。生地の気密性が損なわれると空調服として役に立たないので、洗剤選びが洗濯の決め手と言っても過言ではありません。

洗濯が終わった後はシワを伸ばして風通しの良い日陰で乾燥させます。熱風を吹き付けて乾かす乾燥機は生地を劣化させることがあるので避けるのが賢明です。

ファンなどの空調機器を交換する際のポイント

ファンなどの空調機器は消耗品なので、充電の回数が増えたりファンの風が弱く感じるようになったら新品と交換します。販売メーカーの多くは別売りで空調機器を扱っているので空調服ごと買い替える必要はありません。空調機器の買い替えの際はひとつのメーカーに統一させますが、これはメーカーごとに出力や消費電力に違いがあるためです。

異なるメーカーの機器を強引に組み合わせると故障するおそれがあるので、接続部分の形状が類似していても絶対に繋げてはいけません。また、素人作業による分解や改造も重大な事故を引き起こすので、空調機器の具合が悪くなったら素直に買い替えるのが賢明と言えます。

自分の体に最適な一着を選ぶのが長く愛用するためのコツ

遮熱性の高さから広く普及している空調服ですが、女性が着用する際は胸と腰の部分に余裕があるレディース用を選ぶ必要があります。

空調服は空気の層を均一に形成させることで高い遮熱性が維持できるためです。女性の体つきに合わせたデザインになっているレディース用空調服なら外気の温度を気にせず、長く愛用することができます。